『自分を解放する』
「全身さすり」「手のワーク」「気のワーク」で全身を整えてから、其々が自ら選んだ課題(小説や詩の朗読等)に取り組みました。
自分の内側と外側をバランスよく聴くことが必要と感じました。自分の内面を聴き過ぎると、中心軸は捉えやすい反面、外に伝わる音声にはなりにくく、自分で作品を掴んでいる感覚がありました。外側を聴くには意識を外に向けて、自分を解放することが必要でした。バランスよく聴くことで、どんなに手強い作品も身近で親しみやすく変化したのが印象的でした。
『今日の耳トレ語録』
・ありのままを受信する
・自己暗示から問題解決へ
文:井上慶子
レポート
講座レポート 7月24日 「聴き方・耳トレ(木曜)」
『響きを聴く』
近況報告を、メトロノーム(1秒1拍)に合わせて、一音ずつゆっくりと話してみます。普段、いかに無造作に声を出しているか、早口になっているかがわかります。メトロノームに合わせた声は口腔内でしっかり準備ができているので、明瞭で澄んだ声でした。
「全身さすり」と「耳ストレッチ」を経て、「ハミングのトレーニング」です。頭蓋骨、背骨、肩甲骨、骨盤、尾骨の順に、骨に響く声を探します。僅かな振動を骨に感じられた時、息は吐きすぎていないことに気づきました。母音のハミングでは、母音が変わった時に響きが変わらない事、自分の出した声の響きを聴いて次の音に繋げる事を実習しました。「響きの声」の探究はまだまだ続きます。
『今日の耳トレ語録』
・自分の音波(ハミング)で全身をマッサージする
・自分の母音の響きを聴く
文:井上慶子
講座レポート 6月26日 「聴き方・耳トレ(木曜)」
『自分を気のボールの中に置く』
手のワークで、「信ずること・意識」が身体に大きく影響することを実感した後、「気」の実践を行いました。まずは、卓球玉の空間を手で丁寧に作ります。出来た空間に、僅かな引き合う力を感じました。次に、「気のボール」を自分の身体を包み込むまで、徐々に大きくします。気に包まれた身体は心地よく、外から守られているようです。更に、「全身さすり」で身体が緩み、身体の内部が暖かくなるのを感じました。
身体の状態が整った後のハミングは、まるで身体内側に広い息の通り道があるようで、楽に声がでました。舌も自由で弛緩しているのがわかりました。
『今日の耳トレ語録』
・言葉を追った時点で、響きはなくなる
・響きの音が出ている時は、舌根と顎は緩んでいる。
文:井上慶子
講座レポート 5月31日「平家物語」
『今日の平家物語』
「大納言死去」
成経・俊寛・康頼は薩摩潟の鬼界が島に流され、成親は出家する。情け深い侍(信俊)が成親を尋ね、北の方の手紙を届けたが、ついに成親は惨殺された。北の方も出家し、夫を弔う。
『ひとりひとりの課題を克服する』
課題克服のポイント。
・明瞭な母音を確立し、その上に子音を乗せる。
・息の流れを止めない。句読点で流れを止めない。
・言葉の持つ色やリズムを捉えて詠む。
母音の修正により、言葉がはっきりと安定して澄んだ響きが生まれました。響きの言葉の連なりは、静寂の時にも響きの余韻を残し、心地よい空間が広がりました。
更に、息の流れが伝わる言葉を作ると感じました。
『今日の平家語録』
・磯貝メソッドの平家物語語りを作り上げる。
文:井上慶子
講座レポート 5月22日 「聴き方・耳トレ(木曜)」
『母音の響きを骨で捉える』
「全身さすり」で心身の緊張を緩め、「手のワーク」で集中力を高めた後、母音トレーニングです。各々の氏名の母音読みに全員で取り組みます。力んだ身体からは響く声は生まれません。また、息が流れなければ響きません。トレーニングを進めるうちに、徐々に骨に響く感覚を掴み、仲間と声を合わせる事で、更に響きが増幅されて心地よく感じました。
講座の最後には、谷川俊太郎作の「うしのうしろ」に挑戦しました。ウ音が沢山出てくる詩でしたが、母音が整い、柔らかく暖かみのある音声で、スムーズな流れで読むことができました。
『今日の耳トレ語録』
・「苦手・出来ない」の意識を、「得意・出来る」に変換する。
文:井上慶子